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接着支台築造を極める!

2019.03.27

こんにちは!
花粉にやられています、歯科医師の木村です。
先日、とあるセミナーに参加してきました!

上記のコアな内容のセミナーに参加しました。
細かい内容としては、

①根管治療:歯の根っこの中にある神経を取る治療
②支台築造:根管治療後の歯に土台をたてる
③間接支台築造の実習

 

まずは歯の神経を取る治療ですが、なぜこの治療をしなければいけないかというところからお話ししていきます。
虫歯菌が歯の神経に感染すると、神経が死んでしまい、歯は痛みを感じなくなります。
「痛みがなくなればそのままでいいや」と放置してしまう方が多いのですが、このまま放置していくと細菌が骨を溶かしてしまいます。


根尖性歯周炎といいます。
基本的には慢性的に進む病気ですが、急性化して激痛を伴うことや、ひどいと抜歯につながる病気です。

そのため、なるべく早期にきちんとした根管治療をしていく必要があり、根管治療後には支台築造をしっかりと行い、なるべく丈夫な材料で被せ物を作ることが重要になってきます。

 

 

歯科の治療はかけ算と言われていて、
たとえば
歯周病の治療が完璧にできた=100点
根管治療が完璧にできた=100点
支台築造が隙間だらけ=0点
だとその治療は
100×100×0=0=抜歯
ということになってしまいます。

 

根管治療を頑張って行っても、土台や被せ物がいまいちのものの場合は再治療や抜歯へと繋がることが多いです。

話がそれてしまいましたが、根管治療・支台築造の細かい話に関しては奥が深すぎるので割愛します。

実習した支台築造の内容については、大学の授業で習う内容とはかけ離れていて、常に勉強をしてアップデートしていかないと、いい歯科治療はできないと痛感しました。

上のものは、間接的に土台を模型上で作成し、セメントで歯に接着させる間接支台築造の方法です。
ファイバーポストという材料をたくさん使用しています。
従来の方法では鋳造した金属の土台を使用することがほとんどで、教科書的にもそれが基本でしたが、金属の土台は歯より強いため、歯の根っこが割れる歯根破折が起こってしまいます。
歯根破折=抜歯となることがほとんどのため、当医院では金属の土台は使用せずファイバーポストを使用しています。

近年やっと保険治療で使用することが認められるようになった材料ですが、よりよい治療行うには保険医療制度にしばられた治療では難しいことが多いなと思うこの頃です。

セミナーの最後には、じゃんけん大会があり、勝者には支台築造の材料のプレゼント!
あいこで終わりました…笑

とても勉強になるセミナーで、今後の診療に生かしていきたいです。

最後にはちゃっかり講師の渥美先生と写真を撮ってもらいました(o^^o)