虫歯治療

天然歯をいかに残すことができるか〜虫歯治療〜

早めの治療が肝心

むし歯は初期のうちは、なったとしてもあまり痛みを感じません。痛み出したときには大きく進行していることが非常に多いです。痛み出してからだとそれだけ必要とする治療も大掛かりになり、患者様の身体にかかる負担も大きくなっていきます。

またかかる費用も高くなり、治療も長期化する傾向にあります。もしも早い段階でむし歯を発見することができれば、必要な治療も簡単なものに抑えることができます。

むし歯治療において何より大切なのは早期治療です。

それはなぜか?

先述したような理由が多く言われるので、それはそうだろう!と思う方も多くいらっしゃると思いますが、一番の理由としては『自分の歯の削る箇所を少なくすることができる』と考えます。

どんなに上手い歯科医師が削ろうが、どんなに上手い歯科技工士が詰め物を作ろうが、人の手が加われば劣化が必ず生じ、いつかやり直しになります。しかし、自分の歯、天然歯はそのまま維持する事が出来たら、摩耗はしてもその歯としての綺麗さを長く保つことができ、お口の中での寿命は多いに伸びます。

それでは、どうしたら天然歯をあまり削らないようにできるのでしょうか?

当院では歯科医師は全員8倍以上の拡大鏡を使用して治療に当たっています。その上、院内には4台の歯科用顕微鏡が配置され、拡大鏡以上にも拡大でき、天然歯を削らずに、小さなむし歯でもそこだけを削ることを考え、それぞれが治療しています。

たかがむし歯。されどむし歯。
一度なってしまったら削るしかありませんが、それをいかに最小限にすることができるかを常に考えて治療していますので、自分のお口の状態ことを詳しく知りたい方は一度来院して頂けたら幸いです。

当院での顕微鏡診療について詳しくはこちら

虫歯の原因

<虫歯の要因>

むし歯が発症しなければ削る必要もないわけですが、それでは人はどのようにしてむし歯を発症するのでしょうか。

ほとんどの人の口内にはミュータンス菌という菌が存在していて、そのミュータンス菌によってむし歯は引き起こされます。ただしミュータンス菌がいるからといってただちにむし歯になるわけではありません。糖分がミュータンス菌に与えられることで、菌が酸を生み出し、その酸が歯を溶かしていきます。この歯を溶かす作用を『脱灰』といいます。

本来なら口内は分泌される唾液の作用で洗浄と再石灰化(歯が自分で再生しようとする作用)が行われていますが、ミュータンス菌による脱灰の勢いが再石灰化を上回ったときにむし歯は発症するのです。

以下にむし歯になりやすくなる要因を挙げます。

糖分の多い食事

糖分があってはじめてミュータンス菌は酸を生み出します。糖分の豊富な食べ物(甘いもの)をよく口にする人は注意しなければいけません

食べ終わりから歯磨きまでの時間

ミュータンス菌は食後すぐに酸をつくり始めず、そこから大体30分後に活性化するといわれています。朝晩に行う定期的な歯磨き以外に間食後に磨くこともむし歯予防には有効です。

生まれ持った体質

歯磨きを規則正しくきちんと行っているのにむし歯になる人もいれば、口内のケアには無頓着なのに生まれてから一度もむし歯になったことがないという人もいます。実は唾液の分泌量やその働きの強さなど生まれ持った体質によってむし歯になりやすい人、なりにくい人がいるのです。自分がむし歯になりやすい体質だとわかったらより細やかなケアが必要となります。

再石灰化を促すには

上の項目でも触れたように人間の口の内では自然の働きとして再石灰化が行われています。
再石灰化を促進させるにはミネラルやカルシウムが必要で、それらは唾液の中に多く含まれています。就寝前の歯磨きがとくに重要視されるのは就寝中は唾液の分泌が弱まるためです。

またキシリトールやフッ素も再石灰化促進のために有効な成分です。
キシリトールは現在ではガムをはじめとした多くの食品に含まれていて、手軽に摂取することが可能です。とくにガムは咀嚼を重ねることが唾液の分泌も促せるのでむし歯予防の効果も期待できます。
フッ素はフッ素入りの歯磨きを用いることで摂取できますが、それだけでは効果が不充分の場合もあります。歯科医院で歯の表面に塗布することができるのでそういった予防治療もしていくことをおすすめします。

虫歯の進行段階と治療法

C0【ごく初期の虫歯】

初期段階のむし歯です。表面にある歯のエナメル質が溶け始めていて、見た目には白く濁って見えることがあります。まだ穴が空いていないので痛みはほとんどなく、そのため自覚症状に乏しいです。
この状態では歯科医院による処置をせずとも、丁寧なブラッシングによって症状を改善することができます。

C1【エナメル質に穴が空く】

脱灰が進んでエナメル質に穴が空き始めています。見た目にも黒ずんでくるので前歯だと鏡を見て気づくことがあるかもしれません。冷たいものが沁みる知覚過敏の症状が出ますが、痛みはほとんど伴いません。
むし歯部分を削りますが、症状によっては麻酔を必要としないことがあります。削った箇所はコンポレットレジンや詰め物で補填します。むし歯の進行はここから速度が上がりますのでなるべくならこの段階で治療をすることが良いことが多いです。

C2【むし歯が象牙質まで到達している】

エナメル質の奥にある象牙質にまでむし歯が到達しています。この段階から痛みを覚えるようになり、また隙間が生まれるので繊維質の食べ物が挟まれやすくなることがあります。
ほとんどの場合、治療の際に麻酔を必要とします。

C3【むし歯が神経にまで達している】

むし歯が神経にまで達している状態です。常にずきずきと痛むようになり、食事が満足にできなくなる、集中力に欠くなど日常生活に支障を来たすことがあります。
治療としては神経を抜く(根幹治療)必要があるのでかなり大掛かりなものとなり、身体への負担も重くなります。また費用も期間もこれまでの状態に比べてかかるようになります。

C4【歯根までむし歯菌に冒されている】

脱灰が進みきって歯の大部分が溶けてしまい、歯の頭がなくなってしまっている状態です。ここまでくるとほとんどの場合が抜歯となり、歯を残すことができなくなります。抜歯した箇所をそのままにしていると周囲の歯にも悪い影響を与えるため、義歯などのさらなら処置が必要となります。

甘く見てはいけないむし歯

むし歯は長く放置していると痛みが続くだけではなく、最終的にはその歯を失ってしまう症状です。失われた天然歯(永久歯)が再び生えてくることはありませんし、失った箇所を補うために様々な処置が必要とされます。またむし歯菌の浸食がさらに進行すると顎の骨が溶け出したり、脳にまで回って最悪命に関わる重篤な事態を招くこともあるのです。さらには歯をどれだけ健康に保てるかが健康寿命に関わってくるとも言われています。
口内だけではなくご自身の身体全体の健康のためにも日々の丁寧なブラッシングを心がけ、少しでも異常を感じたら早めに歯科医院を訪れてチェックをして頂けたら幸いです。