blog
「入れ歯の真髄」
2022.05.23
入れ歯が大好きな院長の伊藤です。
今年の1月から5月までで計5回、
日本を代表する義歯専門歯科医師の松丸悠一先生をお迎えして
義歯のプライベートセミナーをしていただきました。
模型の分析から始まり、義歯の修理、咬合の与え方、
そして治療用義歯を応用した義歯製作法まで内容は幅広く、
普段の臨床にすぐに活かせるものばかりでした。
(余談ですが。。。)
日本における入れ歯の歴史は古く、江戸時代にまで遡ります。
和歌山市の願成寺、仏姫(がんじょうじ:ほとけひめ:本名、中岡テイ)
という尼僧が使っていた入れ歯が日本最古と言われています。
この入れ歯は、黄楊の木を彫ったもので、
歯の部分と一体となっているため、
木床義歯と呼ばれています。
木床義歯は、食事をしても落ちないように、
歯がない上顎の粘膜に吸いつき保持するようにできており、
現在の総入れ歯が顎に吸着する理論と同じように作られています。
日本人の手先の器用さによる「独自の木彫技術」であったようです。
入れ歯に関しては、医療技術が進歩しても根本的な理論や術式はおおきく変わらず、
そして一番大事なのは入れ歯を使う方が使いやすい事。
どんなに立派な入れ歯でも使えなければ意味がありません。
また、普段はあまり気にしていなくても、
お口周りの機能(筋肉)はどんどん低下していきます。
滑舌が悪くなった、飲み込みにくくなった、などの症状はありませんか?
当院では、入れ歯製作の際に、口腔周囲の機能訓練や食事指導を実施しています。
美味しく食べて、健康長寿を目指しましょう。