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コンポジットレジン修復の発想転換 第20期
2023.06.07
こんにちは。
歯科医師の金岡です。
先日ずっと受講したかったコースを受けてきました。
「DRC -HAMAMATSU – JT CONCEPT MASTER COURSE in 浜松」
半年待ってようやく受けることができました。
今は1年待ちだとか。人気ですね。
コースの内容は、
コンポジットレジンの分野で有名な田上順次先生、田代浩史先生をはじめとして
8名の先生方の講義と実習を受けて、
様々なコンポレジン修復の基礎から応用を幅広く対応できるよう10日間に渡り学んでいきます。
田代先生の医院がある浜松まで行って参りました。
コンポジットレジンとは?
歯医者さんにいくとこのようなことを言われたことはないでしょうか。
『ここの虫歯は詰め物で治しましょう』
その詰め物の材料がコンポジットレジンであることが多いです。
コンポジットレジンの材質は、
セラミックの粒子と合成樹脂を合わせた歯の色調の素材で、
機能性と審美性に優れています。
コンポジットレジンを用いた治療は、
型取りをする必要がなく、虫歯の部分だけを削り、直接詰めることができるため、
『なるべく歯を削りたくない』
と考えている方におすすめの治療法です。
今回は第1回目ということで、
接着の基礎を1から学んでいきました。
コンポジットレジンを上手に使っていくためのコツを
科学的根拠に基づいて説明していただきました。
なんと席は先生の目の前の特等席でした。
コンポジットレジン修復とは1日の歯科治療の中でもよく行われる治療ですが、
どのようにしたらいいか1つ1つのステップの中で悩むことも多いです
・どこまで虫歯を削る必要があるのか?
・コンポジットレジンをどう盛っていくとよく接着できるのか?
・光で固める際に照射器をどのように当てていくのか?
講義の中でも特に興味深かった内容で、
次の日の診療から早速活かせるものばかりでした。
今回の実習では、牛の歯を用いて接着試験をしたり、
1級窩洞という咬む面の虫歯を想定して、
コンポジットレジン修復を行っていきました。
牛の歯にコンポジットレジンを盛り、割っていくという実験です。
うまく接着できていると歯の方が割れてくるようです。
私は残念ながら気泡を入れてしまったようでコンポジットレジンが割れてきてしまいました。
この実験からコンポジットレジンの盛り方一つで
接着力が変わってくることを実感したのと、
光照射器は修復物に対して斜めに当てたり少し離れて当ててしまうと、
近接して当てた時と比べてかなり光量が減衰してしまうことがわかりました。
一つ一つのステップを丁寧に行うことが本当に重要だなと実感できた実験でした。
日常的にもよく行う治療なのですが正しく接着させ、
短時間で機能的・審美的に充填するコツがわかりました。
コンポジットレジンの修復は歯科医師の技術で
仕上がりが左右されるので常に研鑽が必要であると感じています。
これから学ぶ様々な応用症例も今後紹介していきます。