microscope
顕微鏡歯科治療
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拡大歯科治療とは
拡大歯科治療とは歯科用顕微鏡や拡大鏡を用いて治療視野を拡げた状態で提供する治療のことです。歯は小さく、その組織構造はとても細かくなっているため、どうしても削らなければならなくなったときは、いかに健全な歯質を残せるかが、今後の予後に大きく関わってきます。顕微鏡や拡大鏡を使用する事で肉眼では見えなかった部位を見ることができます。
当院では、8倍以上の拡大鏡を全歯科医師が保持し、また歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)は5台設置してあります。マイクロスコープに関しては、国内の保有率が10%程度と言われているので、橋本や相模原市の中でも当院の保有率は高いことになります。
しかしここで注意しなければいけないのは顕微鏡や拡大鏡を用いたからといってそれがただちに治療の精度を上げることにつながらないということです。これらはあくまで視野を拡大するためのツールであり、拡大された視野の中でどのような治療を行うかは診査診断があってこそです。
当院は歯科治療において治療行為のみならず、その前段階の診査・診断もそれと同じくらい大切だと考えています。患者さんの口内と歯の状態を診察し、患者さんとコミュニケーションを取りながら現在の状態を把握することで最適な治療法を導き出します。その中で患者さんと密に関わり、治療後も健康な歯を維持していただけるような環境づくりをするように心がけています。
そしてそのうえで治療の際に顕微鏡や拡大鏡を用います。これらを用いることで拡大された視野では削るべき部分、削らないべき部分の判別が容易になります。削る部分を最小限にして健康な歯をなるべく残す、これもまた当院の理念の一つです。歯を削ることでむし歯を治療することはできますが削られた分だけ歯の寿命は確実に縮まっていきます。そのためいかにむし歯を治すためとはいえ削る部分を最小限に抑えるのが現在の歯科治療の主流となりつつあるのです。それを実現するためには拡大治療は必要不可欠と考えています。
顕微鏡歯科治療とは
当院では拡大鏡と顕微鏡を併用した治療を提供していきます。
拡大鏡だけではなく顕微鏡も用いるのは以下の理由からです。
- 拡大率が大きく、より細かな部分まで見ることができる
- 拡大率を自在に調整することができ、治療に豊富なバリエーションを持たせることができる
- それらによって治療の効果をより確かなものとすることができる
また顕微鏡は治療を動画として録画することができるというのも大きな特徴です。
この録画した動画を治療前後に患者さんと共有することで、患者さん自身に現在の状態がどのような状況で、治療後にはどのような治療を受けたかを確認していただけます。
普段はどのような治療が行われているかわからないのが今までの歯科治療でしたが、それだとどうしても恐怖心は高くなると思います。ただその状態を見せることにより『百聞は一見に如かず』で、患者さんもすぐに理解・納得していただけると考えています。
虫歯治療
歯科医院=歯医者に苦手意識を持っている方はたくさんいます。その理由は主に子供時代に治療で痛い思いをしたからではないでしょうか。そういったイメージを払しょくするために当院では痛みを最小限にし、最大限リラックスしていただけるようなむし歯治療の環境づくりを心がけています。その工夫の一つに麻酔があります。痛い治療は嫌だけれど痛みを消すための麻酔の注射自体が痛くて嫌だ、という人は多いかもしれません。
当院では麻酔の針を細くし、それを用いて麻酔液をゆっくりと注入しています。これによって痛みのかなりの部分が軽減されますが、必要な場合には注射をする前に表面麻酔といった塗る麻酔も使用しています。
できるだけ削らない・抜かない治療
天然歯は一度削ってしまうとその部分は二度と生えてくることがありません。そのため天然歯をいかに長く残せるかはいかに削らずに治療できるかにかかっているということができます。むし歯があったとしても当院では削る部分を最小限にすることに最大限の努力を払います。
ここにおいて顕微鏡が大いに役立つのです。拡大された視野の中ではむし歯菌に侵された部分とそうでない部分とが見分けられるため、削るべき部分と残すべき部分の判断ができます。しかし治療領域は非常に細かいため、やはり治療には確かな知識と経験が必要とされます。
当院では拡大治療を当たり前とした歯科医が細かな治療のためにつくられた専門器具を用いて、丁寧にむし歯部分を取り除いていきます。
虫歯の進行状態と治療方法
【Co】初期う触
むし歯菌の出す酸が歯の表面を溶かし始めています。まだ穴は開いておらず、痛みもないため、むし歯だと自分で気付くのは難しいでしょう。この状態では歯科医師による専門的な治療を受けなくても、自宅における丁寧なブラッシングで元の健康な状態に戻すことが可能です。
【C1】エナメル質う触
むし歯菌の出す酸によって歯の表面を覆うエナメル質が溶かされています。しかしその奥にある象牙質にはまだ達しておらず、痛みなどの自覚症状が出ないことがほとんどです。知覚過敏が見られることはあります。この段階からは歯科医師による治療が必要で、むし歯部分を必要最小限削り取ります。
【C2】象牙質う触
むし歯菌の酸がエナメル質の奥にある象牙質にまで達しています。知覚過敏の症状が顕著で、食事の際に痛みを感じることもあります。治療には麻酔が不可欠です。
【C3】神経まで達したう触
虫歯が象牙質のさらに奥にある歯髄にまで達しています。歯髄には神経が通っているのでずきんずきんとした痛みを感じ、日常生活にも支障をきたすようになります。むし歯菌に冒された神経はやがて腐ってしまい、より重篤な症状をきたす可能性があるので、神経の治療である根管治療を行います。
【C4】残根状態
むし歯菌の出す酸によって歯の大半が溶けてしまい、歯の根の部分しか残っていません。歯は本来の機能を失っているので抜歯する場合がほとんどですが、まだ治療できる余地があれば根管治療をしたあとに被せものをします。
保有資格について
理事長は顕微鏡歯科学会の認定医です。