sterilization
感染対策

感染対策について

昨今、色んなメディアで取り扱われることが多くなった歯科医院での感染対策ですが、今でもどんな風に治療器具を消毒・滅菌していたりするかを患者さんは知らない、分からないことが多いと思います。
当院では、患者さんが入り口から入ってすぐの受付をする場所から我々スタッフが消毒・滅菌している様子が見えるように、医院の中心に消毒・滅菌室をレイアウトしました。
これは私たちが、

『医院の感染対策や、清潔な医療空間を作り出すことが、患者さんの1番の為になる』
と考えているからです。


どんなに治療技術があっても、対応が素晴らしくても、使用している器具が清潔でなければ治療が霞みます。

当院では理事長が日本医療機器学会の第2種滅菌技士を自ら取得しており、滅菌室のそのレイアウトから日々の臨床での消毒・滅菌作業まで監修して海外の歯科医院に近い環境を構築しました。

また2020年には院長の伊藤と他スタッフ3名が第二種歯科感染管理者検定を受講し、修了しています。

ヨーロッパのNo.1滅菌器メーカーでドイツに本社があるメラグから日本で初めて当院の衛生環境が表彰もされました。

私たちが日常臨床でどのように器具を滅菌していたり、どういうところを工夫しているのかをこちらで紹介したいと思います。

手袋・エプロン

感染対策の一番の方法は、ディスポーザブル(使い捨て)のものを使うことです。患者さんごとに1回使用したら捨てる。これが綺麗で安心を可能にします。そのため当院では、ディスポーザブルにできるものは出来る限りするように体制を整えております。

ただ、ディスポーザブルにするということは、大量の在庫を抱えないといけないので、大変な側面もあるのですが、当院は普通の歯科医院と比べて大きいため、以下の写真のように保管庫で常に大量に常備しています。

器具の滅菌について

治療で使用する器具については、使用後からキレイにして滅菌するまでの流れを詳しく紹介します。
当院の滅菌室は医院の中でも非常に大きなスペースを取っています。これは作業しやすくすることで、スタッフに交差感染するリスクを減らす事もできます。
また、汚い所からキレイにするところまでの流れをスムーズにするために、横並びで作業する順番に滅菌機器を配置しています。

STEP1

使い終わった器具はトレーごと運び、他に触らないように滅菌室へもってきます

STEP2

ディスポーザブルで捨ててしまうものは捨てます

STEP3

細かな器具は超音波洗浄器にかけます

STEP4

ミラー等の治療器具は、ウォッシュディスインフェクターにかけるためカゴに立てていきます。この作業が出来ることでスタッフの感染を防げます

STEP5

歯を削る器械(ハンドピース)は、洗浄・注油してから滅菌にかけます。

STEP6

ウォッシュディスインフェクターで洗浄することで、ほとんどの器具は手で触っても良いくらいの綺麗な状態に仕上がります。

STEP7

基本セットや1本ずつに器具を滅菌バッグに入れていきます。

STEP8

ヨーロッパの標準規格であるクラスBの滅菌器でそれを滅菌します。

STEP9

滅菌後はそれぞれの器具をしまっていきます。

バー・治療器具について

上記によって綺麗にするのは全ての治療器具です。
2年ほど前に新聞等で取り上げられた削るための器具(ハンドピース)は滅菌しているのは当たり前ですが、それ以上に直接患者さんの歯に接する器具も個別に全て滅菌しています。

また、基本セットは一人一人の滅菌は基本ですし、患者さん器具も写真のように1個ずつ滅菌バッグに入れて綺麗にして保存しています。

「当たり前のことのことを、当たり前に取り組む」

感染対策はまだまだそれでも終わりは尽きないですが、より綺麗な環境で、安心して患者さんが治療を受けられるように、今後も積極的に取り組んで行きたいと思っています。
当院では歯科医院で働くとしたら、綺麗なところで働きたいと思っている方が多いのではないかと考えています。
それは外見だけでなく、中身も綺麗な方が継続して働く意欲になると思い、このような形を取っていますが、この場所に接するのは歯科医師よりも支えてくれているスタッフの方が多いです。
そのため、改善の要望・対策を取ってくれるのはスタッフの意見からが多いのも当院の特徴です。
感染対策も常に成長できるように日々精進しております。

当院の機器紹介

当院ではクリニックと病院の衛生エリアにおける滅菌器と消毒装置の開発と製造について60年余の経験を持つベルリンを本拠地とするドイツの企業、MELAG Medizintechnik社のものを多数採用しています。
ここのものは特に高い信頼性と長年の耐久性は世界中で高く評価されています。 現在では、80カ国を超える国々にメラグ滅菌器を輸出するようになっていて、ヨーロッパではNo.1企業です。
理事長の遠藤は本社に招待され、見学もしており、その機器の良さを確認しています。

クラスBオートクレーブ

オートクレーブは扱いが容易で残留毒性がないため、滅菌条件に耐えられる医療器材であれば最も安全で確実な滅菌方法として推奨されます。
オートクレーブは滅菌能力の高さからB、S、Nの3クラスに分かれています。当院では最高級のクラスBを導入しています。
クラスBの高圧蒸気滅菌器は、ヨーロッパの規格で「あらゆる細菌を確実に死滅させられる」と認められています。また全ての形状の器具を完全に綺麗できる唯一の機器である、クラスBの高圧蒸気滅菌器が大活躍。患者さんに安心と安全をお届けします。

ウォッシュディスインフェクター

ウォッシャーディスインフェクターは、タンパク質の除去を目的とした洗浄、すすぎ、熱水消毒、乾燥などを自動的に行う機器です。手で洗うのに比べ、切創のリスクや、血液・体液など医療従事者が感染してしまうことを大幅に減らすことができ、感染予防に効果的です。
高水圧の水で、器具の表面だけでなく内部まで洗い流すので、感染源となる血液や唾液などもきれいに除去。さらに、すすぎに熱水を使うことで、素手で触っても安全なレベルまで消毒できます。

ハンドピースの滅菌

歯を削る機械(ハンドピース)は中が中空になっているのことや注油をしなければならないので、専用の機器を使用して綺麗にしていきます。