Case
入れ歯がよく割れるので新しく作り直したいとの希望のもと金属床義歯を製作した症例

2022.12

治療前

治療中

旧義歯を修理

治療用義歯を作製

治療後

年齢・性別 70代女性
相談内容 上の入れ歯が何度も割れて修理を繰り返しているので新しい入れ歯を作りたい。右下奥歯が噛むと痛い。
カウンセリング・診断結果 上の入れ歯の入るスペースがかなり少ない状態でした。そのため、最初に入っていた入れ歯はとても薄く、下の歯が突き上げることで何度も割れてしまっていたと考えられます。

また、右下の奥歯の歯の痛みは歯が割れていることが原因でした。左下奥歯は欠損の状態でしたが、下の入れ歯は使用していなかったため、右側に噛み合わせの負担がかかって割れてしまった可能性があります。
行ったご提案・治療内容 割れている歯は保存困難なため抜歯を行い、安定した入れ歯を入れるために噛み合わせの高さを上げていく治療を行うことをご提案しました。

割れている右下の奥歯を抜歯した後、噛み合わせの確保のため、下の入れ歯を入れました。
虫歯のあった歯を1つずつ治療していき、必要に応じて仮歯に置き換えていきました。上の入れ歯は修理しながら使用し、途中で仮歯に合わせて入れ歯を作り替えていきました。

自由診療で作る金属の入れ歯は、保険診療で作るプラスチックの入れ歯と比べ、薄い上に強度も高いので割れにくいです。さらに、たわみも少ないため、残存歯の負担が軽減できます。

患者様は上下ともに金属の入れ歯をご希望であったため、最終的には、仮歯にしていた箇所を本歯に置き換えたのちに金属の入れ歯を作製していきました。

噛み合わせの高さを治療したことで本来の噛み合わせの高さに修正できたうえに、入れ歯の入る十分なスペースを確保することもできました。
治療期間 虫歯の治療や仮歯での噛み合わせの修正、治療用の義歯の作製後、最終的な義歯が入るまでに約1年ほどかかりました。
おおよその費用 金属床義歯 350,000円/片顎
フルジルコニアクラウン 120,000円/1歯
術後の経過・現在の様子 現在、最終義歯を入れてから1年以上経過をし、メインテナンスを継続しています。噛み合わせの高さをあげた後も特に違和感はないようです。
金属の入れ歯にしてから、入れ歯が動きづらくなり、よりお食事しやすくなったそうです。
治療のリスク 残存歯、義歯ともに定期的なメインテナンスが必要です。
歯茎の状態や噛み合わせの変化を確認していく必要があります。

残存歯にトラブルがあり抜歯となった際、修理して使用していくことはできますが、状態によっては新しい入れ歯を作らなければならない場合もあります。
担当歯科医師 金岡