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石井歯内療法研修会外科 2日間ハンズオン

2023.05.03

空青くまことに良い季節、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

歯科医師の川端です。

 

先日、「石井歯内療法研修会」の外科処置ハンズオンを受講してきました。

 

根の病気の治療法の一つである歯根端切除療法を主に勉強しました。

根の病気とは神経が虫歯や強い衝撃等によりやられてしまい、

根の中で細菌が繁殖している状態のことを言います。

 

根の病気が発症してしまった場合、

通常通りの歯の頭の方から器具を入れて根の治療をしても、

残念なことに一定数再発してしまうことがあります。

 

原因としては根の先の外側、

つまり器具が届かない位置にまで細菌が住み着いてしまったケース、

または、根の先の管が細かく枝分かれしていて

器具では追うことができないケースがあげられます。

 

 

その場合、原因が取り除かれないため

何度治療しても治りません。

 

 

そのような場合、最終手段としての治療選択となるのが、

今回受講してきた歯根端切除療法です。

 

根の先端約3mmを外科的に切除し、

原因の根の先端ごと取り除いてあげるのです。

 

歯茎を切開・剥離することで直接アプローチする治療です。

利点としては、根の先の状態を確認することができるので

盲目的な治療になりません。

器具が届かない位置にまで細菌が住み着いてしまったケース、

根の先の管が細かく枝分かれしていて器具では追うことができないケース

にも治療対応することが可能になることがあります。

 

 

実際、根の再治療の成功率は、

この外科処置を組み合わせることにより

格段に成功率をあがることが論文等でも証明されています。

 

 

2日間通して実際に模型で実習を沢山行いました。

 

 

患者さんの体勢も術野確保にとても影響するので

お互いの協力あってのものだと強く感じました。

今後も歯を残す選択肢を増やし、

患者さんにとってより良い治療を行えるよう継続して努力していきます。