child
“飲み物の選び方”
2022.12.23
年の瀬も迫り、だいぶ寒い日が続いておりますが、体調管理には気を付けてください。
歯科医師の遠藤です。
今回は“飲み物の選び方”について書きたいと思います。
みなさんは普段どのような飲み物を飲んでいますか?
むし歯にならないように甘いものを控えている方もいるのではないでしょうか?
実は、飲み物自体が甘くなくても、飲み物によっては歯が溶けてしまい、
歯が傷付けられてしまうものがあります。
通常、歯はエナメル質というとても硬い組織でバリアのように守られています。
その硬いエナメル質も酸によって溶かされてしまうこともありますが、
普段の食事で溶けないのは唾液によって中和されるためです。
しかし、唾液の力にも限界があります。
強い酸に繰り返しさらされてしまうと唾液の力が追い付かず歯は溶けてしまうのです。
エナメル質はpH5.5で溶け始めます。
では、飲み物の酸性度はどうでしょうか。
無糖の炭酸水はpH4.6
ビールはpH4.1、100%野菜ジュースはpH3.7、
スポーツドリンクはpH3.5、黒酢ドリンクはpH3.1など、
体に良さそうな飲み物や一見歯が溶けなそうな飲み物でも
pH5.5よりも酸性度が強いのです。
代表的な甘い炭酸飲料になると、pH2.2まで酸性度が強くなっています。
そこにたくさんの砂糖が含まれれば、
それをむし歯菌がエサとして酸を出すため
むし歯が進みやすくなりダブルパンチ状態です。
普段の飲み物は麦茶がオススメです。
麦茶は無糖ですし、ノンカフェインで利尿作用がなく、
汗をかいた時に足りなくなるミネラルも含まれています。
“甘くないから”と油断せず、飲み物の酸性度にも注目してみてください。